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ブックリヴュー:『21世紀の歴史 未来の人類から見た世界』(ジャック・アタリ 著、林昌宏 訳、作品社 刊)

 2008年に邦訳の初版が発売され、話題になった本である。著者は、旧フランス領アルジェリア出身のユダヤ系フランス人の思想家、作家、政治顧問で、欧州を代表する知性の1人と呼ばれる。
 本書の初読依頼、絶版本から、その時の最新刊まで、著者の翻訳版の多くを読んでいる。著者は、一貫して、歴史から学び、未来を予測する。内容もだいたい同じに感じるが、翻訳者の力も大きく、たいてい、おもしろい。複雑な感情を抱きながらも、ひきこまれてしまう。
 著作がたくさんある中、読み返すのが本書である。私にとって、初アタリ本、ということもあり、心に響く。そして、考える。「アメリカ帝国」が終焉し、娯楽と保険産業は成長する。「超帝国」が出現し、「超紛争」が起き、「超民主主義」が生まれる。これからの私たちは、どのように準備すればよいか。
 真の「ノマド」、「クリエーター階級」が、いつも頭にある。それになったり、それに属したりするのは、なかなか難しいが、これも人生と思いつつ、毎日を過ごしている。

ISBN:978-4-86182-195-0
Cコード:0033
四六判 352ページ
価格:2,400円+税
発行:作品社