カテゴリー: Editor’s Choice 既刊書評

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    ブックリヴュー:『ポートフォリオワーカー: 「副業より複業」で幸せなお金持ちになる方法』(マダム・ホー 著、小学館 刊)

     大阪市出身でアメリカ在住の、25もの職業を持つ著者が、「複数の仕事と投資を通じて、複数の収入源と人脈を持つ」生活を送り、「経済的自由」と「心の自由」を得て、「幸せなポートフォリオワーカー」になることを勧めた本だ。労働収入と不労収入の説明に始まり、本業と副業と投資、時間、心の持ち方、日常生活でのポイントなどが綴られる。著者は、神戸のインターナショナルスクール時代に単身でアメリカに留学、現地の名門大学院を修めた。エリートとして働き始めるが、25歳で介護貧乏になる。これを機に、複数の仕事をするようになったという。「人生100年時代、元祖ポートフォリオワーカーのマダム・ホー」さんには、とても説得力があるのだ。お勤めしている人には、年齢関係なく、特にお勧めしたい。

    ISBN:978-4-09-388717-5
    Cコード:0036
    四六判 208ページ
    定価:1,400円+税
    発行:小学館
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    ブックリヴュー:『人生が確実に幸せになる文房具100』(高畑正幸 著、主婦と生活社 刊)

     少し前に、デジタル、紙、ともに、メモ帳はそれぞれ1点というマイルールを心に刻んだ。近年、何度も試みたが、簡単ではなかった。記録する媒体を持ちすぎなのだ。しかし、忘れてはならないこと、浮かんだアイデアなど、一つにまとめていないと、後で困ることが多いので、今回こそはと、決めた。デジタルは、以前に使っていたメモアプリを復活させた。紙は、かつて、ある媒体の記者をやっていた頃、取材の時だけに使っていた、丈夫なバインダーに挟む、上とじの、ミシン目のついたメモパッドを日常的に使うことにした。筆記具は、書きやすい芯ホルダーを購入した。はるか昔の中高生時代、お小遣で購入して大切に使っていたことを急に思い出したのだ。メモの場がミニマムになり、快適になった。以来、人が使っている文房具が気になって仕方がない。本書は、その流れで手に取った。著者は、文房具の情報サイトの編集長で、ソーシャルメディアでも、文房具の情報を発信し、「文具王」と呼ばれる。「長く使っても古びない普遍性のある」製品をまとめた内容だ。主に日本のメーカーの、筆記具37点、消す用具2点、ノート・メモ帳13点、測る用具2点、切る用具16点、留める用具11点、収納用具5点、電子ツール7点、その他8点を紹介している。機能性と実用性の説明が、とてもわかりやすい。毎日の生活で触れるものを、丁寧に選び、しっかり使い続けていくと、雑事を能動的に取り組むことができ、些細なことでも楽しめるのではないかという、著者の言葉に賛成だ。

    ISBN:978-4-391-16067-3
    Cコード:0076
    A5判 144ページ
    定価:1,800円+税
    発行:主婦と生活社
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    ブックリヴュー:『21世紀の歴史 未来の人類から見た世界』(ジャック・アタリ 著、林昌宏 訳、作品社 刊)

     2008年に邦訳の初版が発売され、話題になった本である。著者は、旧フランス領アルジェリア出身のユダヤ系フランス人の思想家、作家、政治顧問で、欧州を代表する知性の1人と呼ばれる。本書の初読依頼、絶版本から、その時の最新刊まで、著者の翻訳版の多くを読んでいる。著者は、一貫して、歴史から学び、未来を予測する。内容もだいたい同じに感じるが、翻訳者の力も大きく、たいてい、おもしろい。複雑な感情を抱きながらも、ひきこまれてしまう。著作がたくさんある中、読み返すのが本書である。私にとって、初アタリ本、ということもあり、心に響く。そして、考える。「アメリカ帝国」が終焉し、娯楽と保険産業は成長する。「超帝国」が出現し、「超紛争」が起き、「超民主主義」が生まれる。これからの私たちは、どのように準備すればよいか。真の「ノマド」、「クリエーター階級」が、いつも頭にある。それになったり、それに属したりするのは、なかなか難しいが、これも人生と思いつつ、毎日を過ごしている。

    ISBN:978-4-86182-195-0
    Cコード:0033
    四六判 352ページ
    価格:2,400円+税
    発行:作品社
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    ブックリヴュー:『パンティオロジー』(秋山あい 著、集英社インターナショナル 刊)

     アーティストである著者が、パンティとアートと考現学を合わせ、取材、執筆、ドローイングなどを行い、2019年にまとめた本だ。様々な国籍、年齢、職業の女性33人の、3枚のパンティを通して、それぞれの、哲学といってよいような、価値観や人生観を垣間見ることができる。3枚のパンティとは、セクシーなもの、リラックスできるもの、お気に入りのものである。それらは、メーカーやブランドの情報、美しいイラスト、そして、よく取材されたなあと感心してしまうエピソードで説明される。下着が好きな人はもちろん、下着のTPOを勉強したい人に、特におすすめしたい。

    ISBN:978-4-7976-7380-7
    Cコード:0095
    四六判 160ページ
    定価:2,200円+税
    発行:集英社インターナショナル
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    ブックリヴュー:『103歳の食卓 母とつくり上げた卓上クッキング』(荻野恭子 著、プレジデント社 刊)

     栄養士で料理研究家の著者は、65カ国以上で土地の料理を学び、世界の家庭料理を提案してきた。しかし、自身の母親の阿部ハルさんが103歳で亡くなったのを機に、「母の生活の知恵」を伝えていきたいと考えるようになったという。生前のハルさんの毎日には、リズムのよい時間が流れた。朝は軽い運動からはじまり、身だしなみを整え、美容にも気をつけた。好奇心旺盛な行動をとり、お風呂ではマッサージを行った。食事の前には口の周りの筋肉を鍛える体操を行った。一日の予定を決め、記録した。料理を大切にした。肉や赤ワインが好物だった。人との交流を楽しんだ。「料理をするのがちょっとしんどい」というハルさんが85歳の頃、「卓上クッキング」が始まる。食材、卓上で使える調理器具、うま味の出るものなどを食卓に並べて、座って、調理する。「ポリ袋でモミモミ」なども名案だ。写真の料理は、どれも、とてもおいしそうだ。既に「卓上クッキング」を実践している、長年、料理を大切にしてきたが、台所に立つのがきつくなった高齢者や、自宅でリハビリ中の人などは、共感を覚えるだろう。穏やかに歳を重ねるためのヒントが詰まった一冊である。

    ISBN:978-4-8334-4057-8
    Cコード:0077
    A5判 128ページ
    価格:1,500円+税
    発行:プレジデント社
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    ブックリヴュー:『私のことだま漂流記』(山田詠美 著、講談社 刊)

     1985年、26歳の時に文藝賞受賞作でデビューし、その後、直木賞、女流文学賞、泉鏡花文学賞、読売文学賞、谷崎潤一郎賞、野間文芸賞、川端康成文学賞を受けている作家の自伝的小説。毎日新聞日曜版連載時までの著者の生きてきた道筋からは、読書への向き合い方から現代の女性の生き方までを考えさせられる。私は、高校時代の88年から89年に、マガジンハウス「オリーブ」で連載された『放課後の音符(キイノート)』で救われ、以降、山田詠美の著作の、おそらく、全てを読んだことのある人間だ。本書の刊行から1年以上が経ち、ヒップホップの何かの曲のサンプリングを聞いて、また、その曲を聞くような感じで、著者が引用したり、紹介したりする国内外の本、映画、音楽で、読んだことがないもの、聞いたことがないもの、はるか昔にそれをやったが内容を忘れてしまったものなどの多くに触れてみた。今回、再読し、より味わい深い一冊になった。本に書かれているものは、「人間が人間である限り、永遠に変わらずに煩わせられるだろう「不便」をテーマにしている」。印象的な言葉である。

    ISBN:978-4-06-529591-5
    Cコード:0093
    四六判 312ページ
    定価:1,650円+税
    発行:講談社
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    ブックリヴュー:『ラブダイエット スイーツなしで体と心を満たす美の教科書』(エリカ・アンギャル 著、幻冬舎 刊)

     刊行時の2017年時点で20年以上日本に住み、ミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタントを8年務めた著者が、日本の女性へ「愛情の補充」をすすめた本だ。日本人女性は、真面目で奥ゆかしさがある一方、他人に対して献身的過ぎであり、体と心が愛情で満たされず、甘いものに逃げ込む人が多いと指摘する。それを防止するには、「スキンシップ、ハグ、キス、セルフプレジャー、メイクラブ」が必要で、それぞれの具体的な説明がなされる。さらに、食事、 睡眠、運動の案、読者の人生そのものへの愛あふれるメッセージが加わる。女性の心と体を知ることができる内容で、ED改善に有効な食べ物の紹介もあるので、男性もぜひご一読を。

    ISBN:978-4-3440-3186-9
    Cコード:0095
    四六判 216ページ
    定価:1,300円+税
    発行:幻冬舎
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    ブックリヴュー:『私の生活流儀』(本多静六 著、実業之日本社 刊)

     昔の林学者で造園家、学者でありながら、巨万の富を築いた本多静六が、晩年にまとめた生きる上での処世術をまとめた一冊である。自分の「暮らし方・考え方」を戒めるために、時折、読み返す。年齢を重ねるごとに、この人が言っていることは、間違っていないと思うことが増えてきているようにも思う。江戸時代の終わりに生まれた男性が書いたもので、デジタルの世界になった現代であってもだ。食事、昼寝を含む睡眠、歩行、性生活、衣類、住居と合理的な室内、仕事の進め方、時間の使い方、買い物、住居、人付き合い、情報収集とまとめ方、勉強法、旅行、語学の習得、貯蓄、商売、投資など、今の時代も、人々が、そして私も、気にすることが詰まっている。「ウデの人からアタマの人へ」では、まず、技術の人になり、その後に、事務の人になりなさいと説く。事務の人が、途中から技術の人になるのは難しいとも言及している。これも、近年、私が強く感じることだ。時代を超えて、読み継がれて欲しい。

    ISBN:978-4-408-55123-4
    Cコード:0195
    文庫判 224ページ
    定価:600円+税
    発行:実業之日本社

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