Cコード:0030
四六判 544ページ
定価:4,500円+税
発行:みすず書房
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アメリカの医学博士で、第19、21代アメリカ公衆衛生局長官を務めた著者による、2020年刊行の『Together: The Healing Power of Human Connection in a Sometimes Lonely World』の邦訳本。人とのつながりの大切さ、孤独が健康に及ぼす影響、コミュニティの重要性などに触れている。また、毎日大切な人たちと過ごす、相手に全神経を集中させる、孤独を受け入れる、助け、助けられる、これら4つは互いを守るための方法だという。私見では、孤独に対するアメリカらしい見解という印象が。孤独をネガティヴなものと捉えている人には、安心できる内容の本。
『アスファルト』(原題:Macadam Stories)
監督:サミュエル・ベンシェトリ
出演:イザベル・ユペール、バレリア・ブルーニ・テデスキ、マイケル・ピットなど
2015年
Amazon Prime Video
フランス郊外の古びた団地を舞台にした映画。2階で暮らす冴えない中年男、孤独な10代の少年と、隣に越してきた、かつて映画スターだった女優、不時着で現れたアメリカ人宇宙飛行士をNASAの依頼で預かるアルジェリア系の高齢女性、3組の住人の人生が、思いがけないかたちで交差する話である。登場人物のそれぞれが重い過去と現実を抱えているが、皆、日々の生活の中で、希望の光を見出しているのがよかった。
映像作家、著述家などで知られる著者と、バイオロジカル検査やSNPs遺伝子検査を用いた医療を行う医師2人の対談形式の本。著者の遺伝子情報を公開しながら、ヒトの発症リスクの高い疾患、食べもの、環境、職業別の適性、性格などを読み解く。一般的に知られることとは違った見解を持つ医師らの発言にショックを受ける人もいるかもしれない。やはりと思うことも書かれているかもしれない。私は著者が監督を務めた1991年のTVドラマ「バナナチップス・ラブ」の放映以前から、著者のウォッチャーで、高校時代からずいぶんと刺激されている。また、「健康のためなら死んでもいい」という目的のため、著者と同じくらい変わった食生活を送る者でもある。本書を読むたびに理解を深められ、食を中心とした自己実験や生活改善を試みることができる。対談相手の先生方は、総合心療内科で定評のある大学病院の出身なので安心感だ。体調不良が続く人、虚弱体質な人、健康を気にする人は、ぜひどうぞ。