Cコード:1195
文庫判 416ページ
定価:1,200円+税
発行:中央公論新社
映画と映画衣装をまとめた本の邦訳本。衣装とファッションのライターでコンサルタントの著者は、イギリス人のようだ。49以上のブランドやデザイナーと、その衣装や服が使われている映画を紹介している。扱っている映画は、1930年頃から近年の、名作か有名な作品だ。多くの人が、その内容と女優や俳優のファッションを同時に思い出すはずである。本書に目を通していると掲載されている映画をまた見たくなる。また、洋服を買う前に、あれこれ考える時の、よい材料になるだろう写真が多数掲載されている。映画作品の登場人物からファッションセンスを取り入れることは可能なのである。
1927年に、イギリス・ノッティンガムで生まれたブルース研究者で、建築史家の著者が、ブルースシンガーと周辺の関係者に取材し、まとめた、1965年初版の邦訳本。本書には、96年版の序文が加わる。著者は、公民権法が成立する前の60年、BBCの録音機を持ち、アメリカの南部や北部・中西部都市をフィールドトリップする。3カ月にわたる旅には、妻も同伴したという。著者が「話し込んだ」67人の声からは、彼らのバックグラウンド、根底にある感情などが伝わる。資料性の高い「ブルース・ストーリー」であり、ブルースとは何かを考えさせられる。私は、ヒップホップの90年代初頭のニュースクールに、リアルタイムで影響を受けた世代の人間だ。そのカルチャーから、ブルースという音楽にも興味を持つようになった。邦訳本の初版以降、時おり、本書を適当にぱっと開き、そこにある、ブルースピープルの誰かの言葉を聞く。元気づけられることが多い。