ムーヴィーリヴュー:『ボヴァリー夫人とパン屋』Gemma Bovery(監督 アンヌ・フォンテーヌ)

『ボヴァリー夫人とパン屋』(原題:Gemma Bovery)
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ファブリス・ルキーニ、ジェマ・アータートンなど
2014年
Amazon Prime Video

 12年間の出版社生活を経て、フランスのノルマンディーで、妻と息子と暮らす主人公のパン職人、マルタン・ジュベールが、ギュスターヴ・フローベールの『ボヴァリー夫人』と、村の人たちを重ねて、観察する話。官能的な内容でもあり、本作の重要人物であるイギリス人、ジェマ・ボヴァリーの死などは、悲しい一方で、コミカルにも描かれる。平凡な生活を楽しむには想像力が必要であり、頭の中に、文学作品のストックがあればあるほど、創造的に暮らしていけるのではないか、などを思った。