,

ブックリヴュー:『習慣の力〔新版〕』(チャールズ・デュヒッグ 著、渡会圭子 訳、早川書房 刊)

 ジャーナリストで作家の著者による2012年刊『The Power of Habit: Why We Do What We Do in Life and Business』の邦訳本。科学的に習慣がどのように形成されるか、生活への影響、そして、変えることができるかを探求している。個人の習慣、成功する企業の習慣、社会の習慣、と3部の構成である。習慣の仕組みを理解し、コントロールすることで、習慣は、変えられないものではないという。解説者の隂山英男さんは、本書における「習慣」は「習性」「中毒」または「洗脳」の意味合いも含むと言及する。それぞれの事例が多数でてきて、恐ろしさも感じる。しかし、習慣を改善することで、人生を向上させたり、逆手にとって商売を繁盛させたり、社会がよくなるといったことは可能なのだ。ハウツー本ではないが、付録の著者からの提案は、習慣改善に役立つだろう。

ISBN:978-4-15-050542-4
Cコード:0198
文庫判 432ページ
定価:1,020円+税
発行:早川書房