ムーヴィーリヴュー:『細雪』(島耕二 監督)

『細雪』
監督:島耕二
出演:京マチ子、山本富士子、轟夕起子、叶順子など
1959年
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 1959年制作の『細雪』は、関西の、原作では大阪・船場の、没落した商家の姉妹の関係、女性の結婚観などが描かれた作品である。谷崎潤一郎の長編小説をそのまま再現した内容ではない。
 しかし、その違い探しや、鶴子役の轟夕起子、幸子役の京マチ子、雪子役の山本富士子、妙子役の叶順子のほか、登場人物の洋装や和装、インテリアのチェック、音楽などが楽しめる作品である。
 また、家柄や社会的なクラスがはっきりしていて、あからさまに人を見下すことが許容された時代であったこと、現代に比べると医療は進化しているということなども、作品を通してわかる。昭和生まれの人なら、その名残をご存じの方が大勢いると思うが、若い方は、この作品を見たら驚くに違いない。昭和生まれの人と共存するために、こうした時代があったということを知るには良い資料になるだろう。
 私は、学生時代に読んだ原作の方がおもしろいと感じるのだが、ここ数年、京マチ子の作品に凝っており、この大女優が出ている作品を選んだ。