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ブックリヴュー:『一九八四年〔新訳版〕』(ジョージ・オーウェル 著、高橋和久 訳、早川書房 刊)

 1949年に刊行された、イギリスの作家、ジョージ・オーウェル(1903~50)のディストピア小説『Nineteen Eighty-Four』の邦訳本。全体主義の監視社会を描いている。「舞台は、1984年。世界は、オセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つの超大国が分割統治している。オセアニアで暮らす主人公のウィンストン・スミスは、真理省記録局で働く党員で、歴史の改ざんが仕事である。独裁者の党首ビッグ・ブラザーが、絶え間ない監視、プロパガンダ、歴史操作を通じて完全服従を強いる中、自由と真実に憧れるウィンストンは、反逆者のジュリアと禁断の恋に落ちる。2人は党を打倒する動きをとるが、鎮圧され、最終的には、ウィンストンは現実を受け入れる」。以上が、だいぶ前に新訳を読んだ私の本書の要約である。力ずくの統制下の世界での、他人からの裏切り、拷問、洗脳など、苦しくなる場面が多いが、読了後は、「読んでよかった」「なぜ、子どもの頃か、若いうちに読まなかったのか」という感想を持った。未読の方はぜひどうぞ。

ISBN:978-4-15-120053-3
511ページ
発行:早川書房