日: 2024年3月20日

  • ムーヴィーリヴュー:『ノクターナル・アニマルズ』Nocturnal Animals (監督 トム・フォード)

    『ノクターナル・アニマルズ(原題:Nocturnal Animals)
    監督:トム・フォード
    出演:エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノンなど
    2016年
    Amazon Prime Video

     音信不通だった小説家志望の元夫が書いた『夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)』を受け取った女性が主人公の作品。物語は、彼女の現実と、家族でドライヴ旅行に出かけたトニ―という男の休暇が暴力的な方向へ向かう話の、2部構成で展開する。アートギャラリーのオーナーとして成功しているスーザンは、現在の夫ハットンとは満たされない生活を送っていた。そんな折、かつての夫エドワードが彼女に捧げたという小説に没頭し、エドワード、ハットン、母親との関係、自身の芸術家としての才能を封印したことなどを回想する。映画は、スーザンはエドモンドに、小説の絶賛を伝えるため、会う約束をするが、彼は姿を現さず、1人レストランで待つ、というシーンで終わる。本作は、オースティン・ライトの『Tony and Susan』(邦訳『ノクターナル・アニマルズ』早川書房 刊)が元になっているという。人間は、復讐のために生きているのだろうか。エドモンドはスーザンに捨てられるかたちで別れていたのだ。そして、いい年になり、子どもがいたとしても、女性は母親からの呪縛から抜けられないらしい。なかなかダークな作品であり、暗い状況にいる人などは、さらに落ち込めて、逆に爽快な気分になるかもしれない。