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ブックリヴュー:『おいしさの人類史:人類初のひと噛みから「うまみ革命」まで』(ジョン・マッケイド 著、中里京子 訳、河出書房新社 刊)

 2015年にアメリカのジャーナリストが発表した『Tasty: The Art and Science of What We Eat』の2016年刊行の邦訳本。複雑な味覚を、科学的、かつ、文化的な側面を掘り下げた内容だ。人類の味覚の進化、祖先の食生活や料理の発明、風味が人間の体や脳にどのような作用があるか、また、子どもが偏食になる理由や、嗜好とマーケティングなどについて説明される。少し古い本だがおもしろく読める。自分の食事方法が正しいかの確認ができる情報も書かれていた。健康や体を整えたい場合、人類の歴史を追うのは必須なのである。ハウツー本ではないが、食事をコントロールしたい人などは、知恵になることを発見できるはずなので、ご一読を。

ISBN:978-4-309-25345-9
Cコード:0044
四六判 304ページ
定価:2,400円+税
発行:河出書房新社